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結末だけ先にいうと、マディはヤニックのもとから一度は解放されますが、クレールを見捨てず、警察を利用して彼女を追っ手から逃がす行動に出ます。マディは撃たれて倒れるものの生存し、クレールは大金を持って列車で逃走。テオはヤニック側との対立の中で命を落とします。
『ナイトコール』は、夜間に鍵開けの仕事をする学生マディが、クレールと名乗る女性の依頼で「開けてはいけない部屋」を開けてしまったことから、犯罪組織の金をめぐる争いに巻き込まれる98分の犯罪サスペンスです。2026年10月5日(月)はWOWOWプライムで19:15から放送予定です。
『ナイトコール』のネタバレ結末
マディが部屋の鍵を開けると、クレールは中から大金を持ち出して姿を消します。その直後、部屋に戻ってきた男とマディが乱闘になり、マディは相手を死なせてしまいます。ところが、その金はマフィアのボス・ヤニックにつながるものでした。
ヤニックに捕まったマディは、自分が盗んだのではないと訴えます。信じてもらうためには、夜が明けるまでにクレールと金を見つけなければなりません。こうしてマディはブリュッセルの街を走り回ることになります。
クレールとテオの本当の関係
物語が進むと、クレールとテオが兄妹であり、クレールが金を盗んだ背景にテオを犯罪組織から抜けさせたい思いがあったことが見えてきます。マディは単なる「泥棒を捕まえれば助かる」という状況ではなく、クレールを差し出せば彼女たちが殺されかねない板挟みに置かれます。
ここでマディの立場が変わります。最初は自分の命を守るためにクレールを探していましたが、終盤では自分以外の誰かを救うために危険を引き受けるようになります。
ヤニックはマディを解放するが、それで終わらない
マディはヤニックに、クレールとテオが金を持ち出した事情を示し、自分が主犯ではないことを納得させます。ヤニックはマディを解放しますが、クレールの行き先には追っ手を向かわせます。
ここでマディがそのまま帰れば、自分だけは助かる可能性があります。しかし彼はクレールを助けるために車を走らせ、警察の追跡をわざと引き起こしながら駅へ向かいます。
ラストでマディは死ぬ?
駅でクレールの背後にヤニック側の追っ手が迫る中、マディは警察の注意を引きつけます。銃撃を受けて倒れますが、最後には救急搬送され、生存が示されます。
その混乱を利用してクレールは追っ手から逃れ、金を持ったまま列車へ。完全なハッピーエンドではありませんが、マディが自分の安全だけを優先せず、クレールに逃げる機会を作ったことがラストの大きな意味になっています。
なぜマディは最後にクレールを助けたのか
マディは一晩の出来事で、犯罪組織にも警察にも簡単には頼れない状況を経験します。それでも最後に他者を見捨てない選択をすることで、単なる逃走劇だった物語が「どんな人間であり続けるか」という話に変わります。
WOWOWは本作を、鍵屋の青年が思わぬ事件に巻き込まれる「悪夢の一夜」を描いた犯罪劇として紹介しています。追跡のスピード感だけでなく、マディの判断が少しずつ変わっていくところも見どころです。
作品データとキャスト
- 原題:La nuit se traîne
- 制作年:2024年
- 制作国:ベルギー/フランス
- 本編:98分
- 監督:ミヒウ・ブランシャール
- マディ:ジョナタン・フェルトル
- クレール:ナターシャ・クリエフ
- ヤニック:ロマン・デュリス
- テオ:ジョナ・ブロケ
- レミ:トマ・ミュスタン
第14回マグリット賞では作品賞を含む計10部門を受賞。長編監督デビュー作ながら高く評価された作品です。
マディが警察を頼れない理由
『ナイトコール』では、街で大規模な抗議活動と警察の衝突が起きており、その混乱が物語全体の背景になっています。マディは犯罪現場で人を死なせ、自分の工具も証拠として残ってしまうため、事情を説明すれば簡単に解決する状況ではありません。
犯罪組織のヤニック側にも警察側にも安心して身を任せられず、マディは自分でクレールを捜すしかなくなります。この「どこにも逃げ込めない」状態が、作品のほぼ全編に続く緊張感を作っています。
鍵屋という設定が逃走劇に生きる
主人公が鍵屋のアルバイトをしていることは、物語のきっかけだけではありません。部屋に入る技術、状況を素早く見る癖、狭い場所から抜け出す発想など、職業上の技能が危機を切り抜ける場面につながっています。
ただし、マディは最初から戦闘に強いヒーローではありません。追い詰められ、失敗し、何度も捕まりながら、それでも次の手を考え続けます。その頼りなさと機転の両方があるため、観客も「どうやってこの状況を抜けるのか」と追いかける感覚になります。
クレールは単純な悪役ではない
序盤のクレールは、マディをだまして部屋を開けさせ、大金を盗んで逃げた人物です。マディにとっては悪夢の原因ですが、後半でテオとの関係や金を盗んだ理由が見えてくると、印象が変わります。
もちろん、マディを巻き込んだ責任が消えるわけではありません。それでも彼女自身も犯罪組織の支配から逃れようとしており、マディは「自分をだました相手だから見捨てる」のか、「事情を知ったうえで助ける」のかという選択を迫られます。
マグリット賞10部門受賞の評価ポイント
WOWOWは本作が第14回マグリット賞で作品賞など計10部門を受賞したことを紹介しています。短い時間軸に追跡、暴力、裏切り、人間ドラマを詰め込みながら、主人公の感情の変化まで描いた点が大きな特徴です。
98分という比較的コンパクトな上映時間で、物語はほぼ止まらず進みます。字幕版では人物名と所属を最初に押さえておくと、テオ、レミ、ヤニックらの関係が追いやすくなります。
よくある質問
マディは最後に死にますか?
撃たれて倒れますが、ラストでは救急搬送され、生存が示されます。
クレールは逃げ切りますか?
マディが警察を巻き込んで混乱を作ったことで追っ手をかわし、大金を持って列車に乗り込みます。
クレールとテオの関係は?
兄妹です。クレールが金を盗んだ背景には、テオを犯罪組織の環境から抜けさせたい事情がありました。
字幕版で見るときの注目ポイント
ほぼ一晩の時間軸で進むため、人物の判断が次の危機へ直結します。クレールを「裏切った依頼人」とだけ見るのではなく、テオとの関係が分かってから序盤を振り返ると印象が変わります。また、ヤニックが単純な暴力役ではなく、組織の論理でマディを追い込む存在として描かれている点も作品の緊張感につながっています。
まとめ
『ナイトコール』の結末では、マディは自分だけ助かる道を捨て、クレールを逃がすために警察と犯罪組織の間へ飛び込みます。撃たれながらも生存し、クレールは列車で逃走。スリラーとしての追跡劇と、マディが最後に選ぶ人間的な決断が重なるラストです。2026年10月5日19:15からWOWOWプライムで字幕版が放送予定です。